☆ 樋口範子の本棚 ☆

     更新日: 2017年10月1日    
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ようこそ私の本棚へ 

    本棚を開設するに当たって              2005年5月17日
                                                    樋口 範子

                

 パレスチナ関係、あるいは日本の児童書関係(翻訳物もふくめて)の書籍を中心にご紹介しますが、基本的にはどこの図書館でも借りられるものですので、どうかみなさん参考になさってください。
 パレスティナの専門書は多く出回っていますが、歴史的、政治的解釈には双方の言い分があり、また欧米とのかけひきも含めると、なかなか複雑でわかりにくいのが現状です。しかし、児童文学という分野から、イスラエルのいい作品を、日本の読者にぜひ読んでもらいたい、感情や政治論はちょっとわきに置いておいて、〈パレスティナの日常は、こうなんですよ〉と、翻訳、紹介するのが、わたしたち数人の翻訳者の仕事だと思っています。 

 また、アメリカ映画をはじめ、欧米の映画の内容の多くは、ユダヤ人に関係しているといっても言い過ぎではないので、それを少しでも紹介したいと思っています。これも、基本的にはレンタルビデオ店で借りられる範囲と考えています。

 感想、質問など、いつでも歓迎します。また、店をつうじて、アラビア語やアラブ文化を研究しておられる学者さんも、実は知人におりますので、私に答えられないことには、かわって答えてもらいましょう。ただし、政治的セクトには一切属していませんので、できるだけ子どもを中心とした、文化的なページとして育ってくれれば、うれしいです。

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  訪問者の皆様へ     2005年12月26日:

 イスラエルの児童文学をとおして、かの地の日常生活が、日本の読者に少しでも身近に感じてもらえるよう、英語やドイツ語からの重訳ではなく、ヘブライ語からの直接の翻訳を開拓、固守されたのが、母袋夏生さんです。今から10数年前に、「暮らしの手帖」に掲載されたその翻訳文に触れ、その後強引に彼女の弟子になったのが、わたくし樋口範子です。

 しかし出版の道はけわしく、じっさい、イスラエルというだけで、門戸をたてられてしまうことも度々です。悲惨なニュースばかりが先行してしまう陰で、イスラエルのユダヤ人、アラブ人、パレスチナ人、移民の生活心情を、文学を媒体に、ぜひとも知っていただきたいと、わたしたち翻訳に従事する者は常に願っています。

 パレスチナ・イスラエルの、ニュースでは見られない、市民の日常生活を描いた児童文学をご紹介します。拙訳ならびに、ほかの読み物をどうぞ参考になさって、かの地で暮らす人々の心情にふれていただければ、うれしいです。

 このコーナーを通じて、交流の輪が広がりつつあります。政治、軍事、経済から離れたところの中東文化については、知人にアラブ文化関係の方もおりますので、政治論以外の質問などお受けできたらと思っています。じっさい、このコーナーが新設されてから、いくつかのご縁をいただき、とても励まされています。


                Mail Address: noriko_higuchi@hotmail.com

 樋口範子のモノローグ  私のひとりごと(月間発行)  2017年6月版: 2017年 10月1日掲載

 最近のイスラエル社会に関して、イスラエル児童文学の翻訳に携わる者として、私の「見解」を表明します。
                                                2008年4月2日


   樋口範子の著作集     (「わんだふる山中湖」オーナーによる紹介)
No. タイトル 原作者 発刊日 発行社 概 要
01 ぼくによろしく  ガリラ・ロンフェデル・アミット 2006年04月 さ・え・ら書房  シオン少年が里親のシロニー先生に勧められて書きはじめた日記の中で、少年とシロニー先生のそれぞれの考え方が、少年の目を通して、実に生き生きと描かれています。
02 シュクラーン
     ぼくの友だち
 ドリット・オルガット 2005年12月 鈴木出版  アルゼンチンから移民してきたばかりのユダヤ人少年ガブリエルとガリラヤ地方から働きに来ているアラブ人少年ハミッド。民族をこえたイスラエルにくらす子どもたちの友情物語です。
03 コルドバをあとにして  ドリット・オルガット 2005年2月 さ・え・ら書房  17世紀にスペインのコルドバに住んでいた13歳のユダヤ人少年カルロスが、カトリック教会の異端審問の嵐が吹き荒れる中を懸命に生きたお話です
04 もうひとりの息子  ドリット・オルガット 2003年3月 さ・え・ら書房  イスラエルの市民権をもつアラブ人の医学生ハミッドとひとり息子を戦死で失くし、心を閉ざしたユダヤ人家主の老女ミリアとの数奇な運命のお話です。
05 六号病室のなかまたち  ダニエラ・カルミ 2001年10月 さ・え・ら書房
 ひざの手術を受けるためイスラエルの病院に入ったアラブ人の少年サミールの心が同じ病室のイスラエルの子供たちに少しずつ開いていきます。
06 今日はびっくり   
   ハンバーガー
(編者)日本児童
文学者協会
2003年10月 偕成社  この本は、シリーズ「ごちそう大集合」の第5巻です。樋口さんはこの中の「ぼくたちみんな小麦の子」を書いています。

07 キブツ その素顔  アミア・リブリッヒ 1993年3月 ミルトス社  ユダヤの青年たちが社会主義の理想をもって、「理想郷」を建設しようとした実践的運動であるキブツにおける創設期から現代の世代までの人々に直接インタビューした生の声です。
08 この子はだあれ (著者)樋口範子 1993年3月 文芸誌 群  この本は、著者が初めて世に出した短編集です。10年間の習作約50篇から10篇を選び、発表されました。

09
ぼくたちに翼があったころ
ダミ・シエム=トヴ 2015年9月 福音館書店  コルチャック先生を知っていますか? 20世紀の初め、ポーランド・ワルシャワで愛と理想主義にもとづく孤児院運営をした医師・児童文学者、ヤヌシュ・コルチャック。ユダヤ人孤児たちが強制収容所へ送られる際、自分だけが助かることを拒否して、ガス室への運命をともにしたその最期は、書物や映画を通じて広く知られています。では、彼が関わった「孤児たちの家」では、どんな生活が送られていたのでしょうか? 本書が描くのは、まさにそこです。
10
空から見れば ユバル・エルアザリィ/作  
リタル・アミール/絵
2016年2月 ワールドライブラリー イスラエルのアパートの一室から、ドラゴンと一緒に空の旅に出かけよう! 子どもたちを世界や宇宙の旅へと誘い、地図がどのようにつくられ、どのように人々の役に立つのかを教えてくれる絵本。
  
関連書籍コーナー  私がお勧めするイスラエル・パレスティナ関連の図書

   <<樋口範子プロフィール>         
 「森の喫茶室あみん」のママ、樋口範子の著作を中心にした「樋口範子の本棚」を開設しました。
立教女学院高校卒業と同時にイスラエルに渡り、二年間キブツ・カブリ・アボガド園で働きました。帰国後、山中湖畔児童養護施設保母、自家製パン屋を経て、現在夫と「森の喫茶室あみん」を経営しながら、著作(ヘブライ語翻訳)活動に励んでいます。