山麓探偵団通信 

編集・発行 = 「山麓探偵団」事務局 樋口 裕峯

【2001年】                     【2002年】
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アウトドアで もう一つの味わい

 三月十四日(木)・十六日(土)は、「山麓にも春の足音」というテーマで探偵団活動を行った。

 元々の計画では、「山麓の雪遊び」ということで、例年この時期の山麓はまだ雪の中。そこでスキーやソリなどの遊び道具を持参して、思いっきり山麓の雪と戯れるつもりだった。
 ところがご存知のように、今年は超暖冬で、雪は全くない。だがスタッフ一同の頭の中だけは真っ白?
 でもそこは遊び上手なスタッフ。今回の担当団長は、ペンション・モンテラックのオーナー鈴木千春さん。

千春団長は、毎年この時期に山スキーに精を出してきたので、山麓の冬山の具合はバッチリというわけで、尾根伝いに山中湖を眼下に見下ろし、富士山に向かって歩くコースを案内してもらった。

忍野村の二十曲峠まで車で移動し、真正面に富士山を仰ぎ見て、忍野村ののどかな田園風景と南アルプスを遥かに見渡し、早速ハイキング気分となる。

◇        ◇

実は、今回のメインイベントは、山麓の早春の山を散策する他に、アウトドアクッキングの王様「ダッチオーブン」を使ってのワイルドな味わいに挑戦することだった。

千春団長の経営するペンション・モンテラックのコテージの庭にその準備がしてあるというので、団員はいつもより何となく足元も軽やかである。

ダッチオーブンというのは、写真のような厚い鉄なべのことだが、一個が約十キログラム弱というしろもので、蓋も重く密封状態になるため美味しさが全く逃げる余地がないという仕掛けだ。

          

今回は、この中にお米と鶏肉を入れ、水と調味料を加えて、そのまま焚き火のなかにぶち込む。そしてその上から真赤な炭火を乗せて約四十分。

香りといい味といい、あんなに粗野な手順なのに一流のクッキング。

しかも、今回は鶏ご飯の他にジャガイモ料理の鍋、焼きりんごの鍋と三個のダッチオーブンが活躍した。

 今回活躍したダッチオーブンは、鈴木団長がアメリカに行った時買い求めてきたもので、それを手に持って大月駅の階段を上るとき「本当に死ぬんじゃないかと思った」という話を聞きながら、焚き火の煙と美味しい匂いが森の木々の間を流れていくのをジッと眺めていた。

四月活動参加者募集

○日時:四月十一日(木)・十三日(土)

○テーマ:「山麓の植物と風景を描く

○内容:動物図鑑や植物図鑑などの細密画(ワイルドライフアート)の画家である、山中湖在住の木村修さんにご指導をお願いし、山麓の植物を描いてみようというものです。

通常の写生と違い、自然観察の最も基本的なそして独特な視点を学び、それをスケッチブックに書きとめていく体験をします。

 そしてもう一つ今回は、富士山そのものを淡彩画の描法で描く技法も学びます。

 そして、山麓は勿論、自然散策をする時にもう一つの楽しみ方がきっと増えるはずです。

○担当団長・・木村 修 さん

ガラリエ・オム オーナー

○参加費:二千五百円(保険つき)

○持物:お弁当、雨具、スケッチブック(画用紙)・絵の具・筆(細筆三種)・水入れ・虫眼鏡・双眼鏡など

○集合時間:朝九時(朝食は済まして)

○集合場所:森の喫茶室あみん

〆切:四月十一日(木)は八日(月)

四月十三日(土)は十日(水)

富士桜本部の活動

今年から発足した「山麓探偵団富士桜本部」も入団者が八十人を越えている。

毎回大勢の参加者があり、山麓は勿論山梨県の貴重な草花を中心に観察し、学んでいる。

◇お知らせ

四月二九日(祭日)NHKで夜七時半〜八時四五分まで「樹海―富士が創った不思議の森」を放映します。ご覧下さい。