山麓探偵団通信
編集・発行 = 「山麓探偵団」事務局 樋口 裕峯
【2001年】 【2002年】
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9月の活動報告
「富士山麓の水シリーズW(湧水)」
9月19日(木)・21日(土)は、この夏の猛暑を無事過ごしたご褒美にと、伊藤団長の秘所(避暑)地を案内していただいた。途中、自衛隊の物々しい装甲車や銃砲を担いだ隊員に出会いながら、晴れわたった山頂を仰ぎ見る。
森の中に入ると、ゆで卵を立てたようなもの、黄色の軸に赤い笠を広げたものなど、タマゴタケが色鮮やかに鎮座している。
森の土手を降りると小さな渓谷のような沢があり、水面がキラキラと光っている。
富士山には川が無いと言われているが、ここはあの「まぼろしの滝」の直下で、富士山のスコリアに沁み込んだ雨や雪解け水が、この上流に湧き出している。
沢を少し登ると、その湧水の場所に着く。チョロチョロと湧き出しているが、いつの間にか川になる。
その川を下ると、いつの間に川が消えてしまう。
もう少し下ると、今度はさっきよりも大きな流れが生まれている。
100メーターくらいの間なのに、川が生まれたり消えたりしている。
沢の緑の木々と木漏れ日の中で、清涼感をたっぷりと味わった。
19日の時は、休憩時間をはさみ、伊藤団長がネイチャー・ゲームを準備。
5メーターくらいの間に小さな人工物をそれとなく隠しておく。それが幾つあるか数えるというゲーム。
葉っぱの上に乗せてある虫の小物、草むらに絡めてあるゴムバンドなど20品目のなか、最高は19個、大体が15,6個の発見である。
一番分らなかったのは、草の茎に絡ませた同色の針金だった。
自然界の生き物が、どのように隠れ、どのように発見されないよう工夫しているかが理解できた。
< 白身を割って出てきたタマゴタケ >
21日の時は、伊藤団長がグッズを忘れてしまって体験できなかったが、途中枯葉とそっくりの蛾を発見した。色は勿論だが、羽の先端がギザギザになっていたり、葉脈がそのままついている。
この擬態の出来栄えも見事なものものだが、「よくこれを発見したね」と、また感心した。
初秋の山麓の風が心地よかった。
【参加団員の感想】
来るたびに富士山のことは知らないことだらけです。今日もこんな所に渓流が流れているなんて驚きです。
見た目には何もいないようですが、実は、足元の草むらには色んなモノがいたり、にぎやかなんだなあ、とつくづく思いました。 【Oさん】
◆ 今後の活動予定
*10月17日(木)・19日(土)
「富士山麓の秋の色づき―観察と描写」
担当団長=木村修さん
*11月14日(木)・16日(土)
「晩秋の樹海」
担当団長=伊藤浩美さん
*12月12日(木)・14日(土)
「山中湖周辺の峰から富士山を仰ぐ」
担当団長=
なお、来年(平成15年)のメニューに、ご希望・ご要望コースなどがありましたら、どしどし事務局までお申出下さい。
◆ 10月活動参加者募集
(注:予定日が変更になっています)
「富士山麓の秋の色づき―観察と描写」
テーマ:富士山麓もいよいよ秋本番です。
木の葉の色づきや、木の実など、自然細密画の技法による「描くための観察方法や微妙な色の作り方」をフィールドに出て体験しましょう。
担当団長:木村 修 さん
活動日:10月17日(木)・19日(土)
集合時間:朝9時(朝食を済ませて)
集合場所:森の喫茶室あみん
ミニレクチャー:「ワイルドライフアートについて」
参加費:2、500円(保険代含)
持物:お弁当、雨具、
スケッチブック、鉛筆(FかHB)、練消しゴム、水彩絵の具、極細の絵筆(3種類)、虫眼鏡、物差等
服装:トレッキングシューズ又はそれに
順ずる履物、軍手、帽子、セーターなどの軽い防寒着を用意
〆切:17日は15日、19日は17日
* ご不明な点は、お問合せください