俳句のぺ−ジ


* 富士吉田市. 山本琴嶺
春日傘今日の吉田の人出かな
亀の子を吊るして戻り夏祭り
踏み石の一つをつつみ花あやめ

* 富士吉田市. 渡辺青楓
紅梅やあわれに古き内裏雛
山つつじ誰からとなく休みけり
ほの暗き庫裡に桜の活けてあり

* 富士吉田市. 林 春子
時雨るるや書を灯して小句会
小春日や絵葉書便りとどきたる
旅遠き人を心に小六月

* 富士吉田市. 深澤湖清
庭下駄の客よ主よ白牡丹
白牡丹客間へ通う長廊下
手傳を喜ぶ老や稲の秋

* 富士吉田市. 田辺高草
早春の並木明るし山中湖
新緑の池をおほひて静かなる
虫の夜の灯消して話し居り

* 富士吉田市. 渡辺志外
風呂を焚く煙の上がり柿若葉
五六人待ち居る花の停留所
秋袷せ旅のつかれの帯をとく

* 富士吉田市. 渡辺てる子
とりちらし千代紙あそぶ炬燵の間
古びたる橋美しき落花かな
爪もみのなつかしき香の朝飼かな

* 富士吉田市. 望月秀子
山百合の真上を霧の走り去る
大屋根に梅干すことがならひにて
夏菊を抱えバスより人降り来

* 富士吉田市. 柏木去孔
熔岩原をとぶ蝶なれば熔岩色に
山室は閉し苔桃熟れにけり
裾野より砲音ひびく砂いちご

* 富士吉田市. 宮野絹風
妻の愚痴聞くだけは聞く冷奴
花の窓閉め富士見ゆる窓を開く
写すもの雲のみ梅雨の療

* 富士吉田市. 小野ひろし
街燈にいよいよ美し春の雪

* 富士吉田市. 勝俣雅山
山門を正面にせる落葉坂

* 富士吉田市. 勝俣蓁亭
ことごとく娘にまかせ冬仕度


* 富士吉田市. 深澤妙子
おたがひにほめ会ふて居り浴衣人

* 富士吉田市. 堀内美代子
開きたる軒低き家の庭牡丹


* 富士吉田市. 小西 純
軒深く種もろこしのまつ黄色


* 富士吉田市. 広瀬海星
人通りまれなる吉田初しぐれ


* 富士吉田市. 田辺英子
訪ね来し友にコスモス手折りやる


* 富士吉田市. 渡辺俊郎
ぼうたんの花の向こうの子供かな


* 富士吉田市. 天野千秋
金魚置く事務室日々に親しまれ


* 富士吉田市. 白須幸太郎
枯枝の夕日に染まり鳴く雀


* 富士吉田市. 渡辺信一
彼の峰もこの屋も春の雪五尺


* 富士吉田市. 渡辺偉直
雪の原まことに青き水辺草


*富士吉田市. 鈴木芦洲
富士に向く火山灰の坂道草いきれ
山頂を極めしあした御来光
冨士の朝足下に眺む雲の海






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