「山麓探偵団通信」7月号から
初夏の山麓
ことしも昨年同様、セミの大合唱が鳴り止まず、キビタキやミソサザイの澄んだ鳴き声がかき消されています。
ニューヨークでもセミが大発生と、ニュースで報道していました。みなさんの住む町では、いかがでしょうか?
現地情報をお知らせください。
さて、六月の探偵団は木村修さんに、バード・スタンド造りを指導していただきました。(作品は下記の写真参照)
ほとんど全員が初体験でしたが、まるで学生時代のように集中して、作品を完成させました。
六月の団員活動レポート
十七日の木曜日と十九日の土曜日。探偵団としてははじめての試みで、ウッド・カービングの基礎として、
バード・スタンド造りをしました。
まず九時に集合してから約一時間、木村修団長に、鳥のなりたち、骨格のあらまし、鳥の描き方のこつなどを、
レクチャーしていただき、これが、作業に入ってからたいへん役だちました。つまり、単に鳥の工作をするのではなく、
生き物としての鳥を木工に写していくという実感を、味わうことができたのです。
そのあと、二十分くらい近所を歩きました。土曜日コースの団員たちは、三国山近くで、全員が牡鹿を目撃したそうです。
当日は、小学生二人の参加もありましたので、牡鹿のすがたは、きっと思い出として焼きついたことでしょう。
さて、いよいよバード・スタンド造りに入ります。二種類の紙やすりを使って、鳥の形を削りこみ、
そのあと羽根模様をトレース。さらに、ひとりひとりが色造り(何色かを合わせます)をして、塗っていきます。
にぎやかだった場が、だんだん静まりかえって、真剣になっていくひととき。“こんなに集中したのは、
久しぶり”と、あちこちで声がして、一様にうなずきます。老眼鏡を貸し合い、色の混ぜ方を教えあい、
涙ぐましい努力のかいあって、可愛らしい野鳥たちがつぎつぎ誕生、勢ぞろいしたときは、思いがけない
感動がわきました。羽根の色を塗りながら、いったいだれが、このさまざまな色を鳥に与えたもうたのか?
あらためて、畏敬の思いに浸りました。
鳥の種類は、エナガ、メジロ、シジュウカラ、ヤマガラの四種類の中から一羽選ばせてもらい、できた作品はそれぞれが、
たいせつにもち帰りました。N・H
*お知らせがあります。
九月二日NHK・BS2の“おーい、ニッポン・山梨県版”午前十時スタートで延々夜までつづく番組中(たぶん後半にて)、
木村修さんのスケッチ風景が放映されます。また同時に、そのイメージをもとに、作曲家が作曲した“ふるさとラプソディ”
という曲も流れるようです。今現在ははっきりした放映時間はわかりませんが、もし直前にわかれば、お問合せにお答えできるでしょう。