お客様からよく聞かれる質問をまとめました。読みたい項目をクリックしてください。
富士山には主に4つの登山口があります。山梨県側に1つ、そして静岡県側に3つです。
山梨県側が吉田ルート、静岡県側が富士宮ルート、須走ルート、御殿場ルートです。
最も人気があり、登山者も一番多いのが山梨県側のスバルラインを上がって五合目まで行き、そこから吉田ルートを登下山する登山道です。
富士山の五合目の標高をご存じですか?富士山は五合目まで車で簡単に行けてしまうので、なかなかその高さを実感できないのですが、五合目は何と標高2300mもあります。通常0~100m付近で生活している人がいきなりこの高さに来るわけです。当然酸素は薄く、簡単に息切れを起こしてしまいます。
どんなに若く健康な方でも、かかってしまうのが高山病です。六合目、七合目、八合目と標高が高くなるにつれて、めまい、吐き気、頭痛が襲ってきます。酸素が薄くなるのが原因です。
高山病については次のように書かれています。「気圧の低下は肺胞での酸素分圧の低下をまねき低酸素症をきたす。ある高度限界内では、生体は恒常性維持機能によって、適応・順化する能力をもつが、この限界を越えると生体の内部環境が乱されて疾病状態に陥る。高山におけるこのような疾病状態を高山病ないしは山岳病あるいは山酔いと呼んでいる。」(南山堂、医学大事典より引用)
ほとんどの人が3000メートル級の登山は初めてですから、自分が高山病になりやすい体質かどうかわかりません。加えて、五合目まで車で一気に登ってしまうために、さらに高山病になりやすい状況となっています。富士山には登山道が整備されていますから、体調さえ問題なければ登頂することはそんなに難しくはないのですが、それ以前に高山病で動けなくなってしまっては登頂どころではありません。
高山病の対策は、ゆっくり歩く、水分をしっかり取る、深呼吸の3点です。ゆっくり歩くことで、体が高所に順応しやすくなります。水分が失われて、血液がドロドロになると、体中に酸素が行き渡りにくくなるため、水分を多めに取ることも重要です。酸素が薄くなるため、体に酸素を取り込むためには、しっかり深呼吸をする必要があります。
また、高山病になってしまった場合、根本的な治療は下山するしかありません。よく携帯用の酸素ボンベを購入されて使っている方がいますが、あくまで一時的なものに過ぎず、根本的な解決にはなりません。対応としては、やはり水分を多めに取る、しっかり深呼吸をする、暖かくしてゆっくり休養することです。
富士山の山頂は、真夏でも最高気温10度以下で、平地の冬の寒さです。下界とは 20度以上の温度差になります。参考までに夏の富士山山頂の平均気温のデータを載せておきます。情報元は気象庁のサイトで 1991年~2020年の平均データになります。
気圧:約630ヘクトパスカル(平地の2/3) | |||
年間平均気温 | -5.9℃ | 平均風速 | 11.4m |
7月平均気温 | 5.3℃ | 平均風速 | 8.1m |
8月平均気温 | 6.4℃ | 平均風速 | 7.2m |
一般的には山梨県側では、7月1日から9月15日までが富士山の登山シーズンになっており、この期間には、六合目に富士山安全指導センターが開設されています。初心者が安心して登山するにはこの期間が最適です。
6月30日と7月1日にはふもとの北口本宮冨士浅間神社で、そのシーズンの安全登山を祈願する富士山開山前夜祭と開山祭が行われます。前夜祭では富士山を信仰している富士講のパレードが古式豊かに開催されます。また、8月26日には日本三奇祭の一つである、吉田の火祭りが盛大に行われます。
一部で繋がりにくい場所はありますが、NTT DoCoMo、AU、Softbank のいずれの携帯電話も、吉田口登山道と山頂で使用できます。
場所によっては 4G だけではなく、5G にも対応しています。
はい、あります。ただし、富士登山駅伝と富士登山マラソン(富士登山競走)は全く別のものです。
富士登山駅伝は毎年8月第1日曜日に、富士山の御殿場ルートを舞台に行われ、御殿場市陸上競技場をスタート、ゴールとし、富士山頂で折り返す駅伝大会です。6人の走者が、同じ区間を往復して、その所要時間を競う過酷でダイナミックな競走です。テレビ中継もされます。
富士登山競争は7月の第4金曜日に、吉田ルートでおこなわれるマラソンで、2つのコースがあります。山頂コースは富士吉田市役所から吉田ルートを経て山頂に至る21㎞(標高差約3000m)で、五合目コース は富士吉田市役所から吉田ルートを経て五合目に至る15㎞(標高差1480m)です。ちなみに最高記録は富士吉田市役所から山頂まで約2時間27分です。
富士山の噴火口の周囲を巡ることをお鉢巡りと言います。通常、お鉢巡りは時計回りを基本としておこないます。一周は約3kmあり、1.5〜2時間ほどかかります。
山頂から御来光を見たいのでしたら、吉田ルートの山頂から、時計回りに約10分ほど進んだ朝日岳(大日岳) で見るとよいでしょう。この周辺ならどこでも朝日が良く見えます。
さらに時計回りに約 20分進むと御殿場ルートの山頂や富士宮ルートの山頂があります。ここには浅間神社があり、駿河湾が展望できます。
ここから約20分歩くと、馬の背と呼ばれる少しの登りを経て、日本一高い剣ヶ峰(3776m) にたどり着きます。すぐ脇には富士山測候所の建物があります。剣ヶ峰から吉田ルートの山頂までは、さらに40分ほどかかります。
以下に日の出の時刻を挙げておきます。参考にしてください。
7/1(4:30)、7/15(4:40)、8/1(4:50)、8/15(5:00)、8/31(5:15)
地平線の雲の状態によりこの時間より遅くなることはあっても早くなることはありません。明るくなってきてもまだまだ御来光は出てきません。人や物の影がうっすら判るようになってきたらもう日の出です。
富士山は毎年たくさんの登山者でにぎわうため、当然トイレは大きな問題です。昔は垂れ流しでしたが、現在はどの小屋のトイレも、環境配慮型のトイレになっています。トイレによって利用方法が違うため、使用法をよく読んで利用してください。
また、頂上のトイレは御来光前後から非常に込み合いますので、頂上ではなるべく御来光前に行っておいた方がよいでしょう。
太子舘のトイレはバクテリアで分解するクリーントイレです。においもほとんどありません。トイレを利用した後は、気持ちとしてチップを入れておきましょう。
静岡県側の富士宮ルートの山頂には郵便局が開局していますので、山頂から手紙を出すことができます。ただし、山梨県側の吉田ルートから登った場合、頂上から郵便局まで片道35分ほどかかります。
営業期間と営業時間は、その年によって変わるため、詳細は日本郵政の Webサイトを参照してください。
富士山は火山ですので、基本的には水がありません。各小屋も天水(雪や雨水)を利用しており、水は貴重品です。必要な水に関しては、山小屋でミネラルウオーターを買うことになります。五合目にも水はなく、やはりミネラルウォーターを購入するしかありません。
値段は 500ml のペットボトル 1本が 400〜500円です。高山病予防のためには水分補給が重要です。大量の水は重く疲労の原因になるので、山小屋ごとに小まめに購入するのがよいでしょう。
夜の食事はカレーライスという山小屋がほとんどです。太子舘もカレーライスですが、それ以外にもおかずを用意しています。お茶はお代わり自由です。
朝食には温かいレトルトの五目釜めしとパン、500mlのミネラルウォーターをお渡ししています。
※場合により内容が異なりますが、その際はご了承下さい。
※以前おひつのご飯を提供しておりましたが、感染症対策の為、カレーのご飯が大盛りになり、おひつの提供を中止しました。
五合目では焼き印を押すための金剛杖(8角形の木の杖)が売られています。各小屋ではそれぞれ違ったデザインの焼き印を金剛杖に押すことができます。
金額は1つにつき300円です。吉田ルート頂上の久須志神社では焼き印ではなく朱印(朱肉の印 300円) を押してもらえます。
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現在の富士山の形は、愛鷹山・小御岳火山、古富士火山、新富士火山の3世代にわたる火山活動によって形成されています。小御岳火山は今から10万年以上前に活動を停止したと考えられています。古富士火山は、現在の富士山の土台となった火山で、約10万年前から1万年前にかけて活動したとされています。
現在の富士山を形作った新富士火山の活動は、約1万年前に始まったとされ、1707年の宝永の噴火に至る1万年ほどの間に100回を超す噴火を繰り返したと考えられています。
新富士火山の活動が開始された時期は縄文時代の初期に相当し、富士山の周辺にも人類が生活していたと考えられています。なお、有史時代の噴火としては、1707年の宝永の噴火が、最後にして最大の噴火であったとされています。
富士山の名前は古代から色々な表現がされています。ごく一般的なのが「不二山」。他に比べようがない唯一無二の高峰という意味です。
「不尽山」は、山の頂に年中、雪が絶えないという意味のようですが、夏の富士山には冠雪はありません。余りの大きさを"尽きることなき"と表現したのかもしれません。万葉集の山部赤人の歌「田子の浦ゆ、うち出でて見れば真白にぞ、不尽の高嶺に雪はふりける」で有名です。
万葉集ではこのほか、「布士」「布自」の文字が使われていますが、万葉仮名は一種のあて字なので、「ふじ」と呼ばれていたことだけは事実のようです。
「不死山」は竹取物語のように、不老不死の伝説からきています。
「福寿山」というめでたい名前がなまったという説、「富慈山」からきた名前だという人もいますが、いずれもあて字のように思われます。
「富士山」という今日の書き方は、士に富む山という意味で、武士道が発達する鎌倉時代以降のものとみられます。
江戸時代に広がった、富士山を信仰の対象とした宗教の一種で、富士山に登るために講を組織していた集団のことです。
開祖は戦国時代の長谷川角行と言われており、江戸時代の食行身禄(じきぎょうみろく)の時に大流行しました。彼らは白装束に身を包み、金剛杖を突き、「六根清浄」と唱えながら集団で登山し、現代のツアー登山の大元とも言えます。
現在でも富士講の信者の方を、登山道でお見かけすることがあります。
現在の富士山の形は、愛鷹山・小御岳火山、古富士火山、新富士火山の3世代にわたる火山活動によって形成されています。小御岳火山は今から10万年以上前に活動を停止したと考えられています。古富士火山は、現在の富士山の土台となった火山で、約10万年前から1万年前にかけて活動したとされています。
現在の富士山を形作った新富士火山の活動は、約1万年前に始まったとされ、1707年の宝永の噴火に至る1万年ほどの間に100回を超す噴火を繰り返したと考えられています。
新富士火山の活動が開始された時期は縄文時代の初期に相当し、富士山の周辺にも人類が生活していたと考えられています。なお、有史時代の噴火としては、1707年の宝永の噴火が、最後にして最大の噴火であったとされています。
注意事項
本ページの記事をもとに、計画・実施された山行で発生したあらゆる不利益に対し、太子舘は責任を負い兼ねます。