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ガイド付きツアー

ガイド付きツアーについて

ガイド付きツアーとは、富士山を熟知した太子舘のガイドが付くツアーになります。

太子舘宿泊のガイド付きツアーには大きく 2種類あり、旅行会社主催の富士登山ツアーと太子舘の富士登山ツアーになります。

旅行会社主催のガイド付きツアー

旅行会社主催のツアーでは、最寄りの集合場所からツアーバスで富士山に向かうため、バスに乗ってしまえば楽に富士登山に参加することができます。

下山後には富士山麓の温泉や食事処に寄ったりするオプションも付いています。

太子舘を利用するツアー会社は以下になります。ツアー詳細は各ツアー会社のサイトを参照してください。

太子舘の富士登山ツアー

太子舘の富士登山ツアーは、吉田口の五合目に集合し、現地でガイドと合流して登るツアーになります。
吉田口五合目(スバルライン五合目) までは各自で来ていただく形になります。

太子舘の富士登山ツアーには 2種類あり、個人でも参加できるシェアツアーと、仲間同士のグループなどでガイドを貸し切るプライベートツアーがあります。

太子舘の富士登山ツアー詳細に関しては「太子舘の富士登山ツアー」のページを参照してください。

以下では、ガイド付きツアーの行程詳細を説明しています。順番にお読みになることで、富士登山ツアーへの理解が深まります。

ガイド付きツアー目次

ツアー概要

ガイド付きツアー

ガイド付きツアー

ガイド付きツアー

ガイド付きツアー

ツアーの多くは1泊2日です。1日目に八合目太子舘まで登って仮眠を取り、御来光に間に合うよう、夜中に太子舘を出発、山頂で御来光を拝んでから五合目に下山という行程です。五合目から八合目、八合目から山頂、山頂から五合目は、それぞれ4時間、合計 12時間ほどかかります。

2泊3日ツアーの場合、1日目は七合目の山小屋に泊まります。2日目に御来光を見てから八合目の太子舘まで登り、いらない荷物を置き、軽くしてから山頂を目指します。山頂までは4時間ほどです。余力がある人は山頂で少し休憩してから、2時間ほどかけて山頂を一周するお鉢巡りをします。そして再度吉田口の山頂に戻り、下山道から太子舘へ2時間ほどで下り、宿泊します。3日目に御来光を見てから3時間ほどで五合目に戻ります。

ツアーには添乗員のほかに、ガイドがつきます。ガイドというと観光案内人と思われがちですが、それだけが仕事ではありません。彼らは登山経験者で、山に関する知識がある、いわゆる「登山ガイド」です。登山道にあった歩き方、安全な歩き方をアドバイスしてくれます。また、上級救命講習を受けているので、途中で気分が悪くなったり、ケガをした時には、適切な処置をしてくれます。全員富士山の観光知識が豊富なため、観光案内もバッチリです。

登山中は常に先頭が【ガイド】、次に【お客様】、最後尾に【添乗員】、という順番で歩きます。ガイドは道を熟知しているので迷う心配はありません。また、この順番で歩くことで、お客様がガイドを抜いたり、添乗員に抜かれたりしない限り、迷子になる心配もありません。普段山に登らない人は歩くペースがわからず、速く歩きすぎて疲れてしまいますが、ガイドが先頭でゆっくりしたペースを保ってくれるので、楽に歩くことができます。また、ゆっくり歩くことは高山病の予防にもつながります。 一定のペースで歩くとはいえ、登りっぱなしでは疲れてしまいます。しかし、休憩ばかりでは先に進みません。では一体どうすれば効率良く登ることができるのでしょうか?

ツアーでは一回の休憩時間は短めですが、こまめに取ります。へとへとになる前に休憩して、体が冷えないうちに歩くので、疲れがたまりにくく、着実に進むことができるのです。天候や道の混雑具合などによって変わることもありますが、目安としては20分~30分歩いて、5~10分の休憩といった流れになります。 休憩中は、ガイドが遠くに見える山々を解説したり、高山植物を紹介してくれます。雄大な展望、可憐な草花に、しばし疲れを忘れます。 以上のように、登山初心者で自信のない方でもツアーに参加することによってガイドのサポートを受け、安全に登山することができます。

ガイド付きツアーの行程

ガイド付きツアーの行程

ここでは実際に皆さんが登るルートを写真つきで分かりやすく紹介します。富士登山が初めての人はこのページを見て参考にすることをオススメします。一度登った人は自分の登山の時を思い出してみてください。

※実際の登山道は、毎年整備をしていますが悪天により道が荒れている場合があり、写真とは違うこともありますので注意してください。また季節、時間などによっては登山道が暗い場合もありますのでその点にも注意してください。

※ここでは太子舘を利用する、1泊2日のご来光ツアーの説明をしています。同じ太子舘を利用するツアーでも行程が異なる場合もございます。また、2泊3日ツアーに関してはこちらを参照してください。

五 合 目

五合目

五合目

まず最初に着くのが五合目です。五合目までは自動車道が通じていますので、ドライブで富士山を見に来るだけの観光客も、ここまでは簡単に来ることができます。

五合目にはバス駐車場の他におみやげ屋が数軒あります。バスで到着するとたいていこの建物のうちのどれかに案内されます。案内された建物は下山の後、五合目に帰ってきてからも着替え、集合などに使うので、場所は覚えておきましょう。

五合目には集合写真の撮影ポイントがあります。天気がよければ写真の背景は富士山が頂上まで写ります。もちろん普通に頂上を見ることもできます。

五合目ではお客様を先導するガイドが、出発に際して行程や諸注意を説明いたします。さあ、準備が整ったら出発です。

五 合 目 ~ 六 合 目

五合目~六合目

五合目~六合目

最初のうちは道が広く、ゆるい下り坂ということもあり、歩きやすいため、オーバーペースになり、ガイドを追い越しそうになりますが、ガイドの歩くペースが経験に基づいた最適なペースなので、ゆっくりだと感じても準備体操のつもりでゆっくり歩き、体を慣らすようにしましょう。

また、ときどき馬や車が通るので道幅いっぱいには広がらず山側を歩くようにしましょう。車が脇を通るので崖側を歩くと大変危険です。

20分ほど歩くと分岐が見えてきます。ここが泉ヶ滝です。ここからいよいよ本格的な登りになります。最初の登りなので途中で休憩を取りながら樹林帯の中を登って行きます。樹林帯を抜けると石畳が出てきます。石畳は雨が降ると大変滑りやすくなりますので、足を滑らせないように注意して登りましょう。

石畳を登り終えると落石よけのシェルターと呼ばれるトンネルが見えてきます。シェルターは土砂や落石の起きやすい場所にある登山道が塞がれてしまうのを防ぐために作られたものです。

シェルターを通り抜け、石積みの階段を登ると、安全指導センターのある六合目です。五合目からここまでの所要時間はだいたい50分ぐらいです。

六 合 目 ~ 七 合 目

六合目~七合目

六合目~七合目

六合目の安全指導センターでは富士登山に関するチラシを配っています。このチラシには、登山の注意事項と細かい地図も載っているのでなくさないようにしましょう。

六合目にはトイレがあります。環境保全対策のため、富士山のトイレは全て有料です。基本的にお釣りは受け取れませんので、100円玉を多めに用意しておきましょう。

六合目からはジグザグの道を登っていきます。現在は営業していない穴小屋を過ぎてから左に見える道は下山道で、明日降りてくる道です。 ここからは砂利道になりますが、やはりここでも歩くときは山側です。

このあたりから疲れ始める人が多くなってきます。そんなときはちょっと上を見渡し、深呼吸をして気分転換をしてみましょう。これから登る道と七合目と八合目の山小屋群が見えます。

登っていると左に別の道が見えますが、これは上の小屋に荷揚げするときにブルドーザーが通る道です。

途中段差の大きい階段を登りつつ、穴小屋から1時間ほど歩くと七合目最初の花小屋に到着します。 ですが、花小屋手前からは岩場が始まるので注意して歩いてください。両脇に鎖がありますが、鎖を繋いでいる柱はしっかりと刺さっておらず、ところどころ抜ける柱もあるので、つかまらないようにしましょう。

七 合 目 ~ 八 合 目・太 子 舘

七合目~八合目・太子舘

七合目~八合目・太子舘

七合目~八合目・太子舘

七合目に着いたら休憩です。ちょっと下を見ると自分達が登ってきたジグザグ道が見え、六合目の穴小屋がはるか下に見えます。

七合目には山小屋が7軒あります。1番目の小屋が花小屋、2番目が日の出館、 3番目が七合目トモエ館、4番目が鎌岩館、鎌岩館の直下に救護所、 5番目が富士一館、6番目が鳥居荘、7番目が東洋館です。小屋と小屋間の所要時間は だいたい5分から10分程度です。

七合目からの道は岩場になります。歩くときは両側の鎖につかまらないようにしましょう。鎖が抜ける場所があったり、バラ線が巻いてあったりします。慣れない岩場を登っていると疲れてきますが、ほとんどの方が疲れています。自分だけではないので気を落とさずに、ゆっくりと深呼吸をしながら頑張って歩きましょう。

岩場では大股で歩くと、疲れる上にバランスを崩しやすく危険です。足元をよく見て小股で歩きましょう。ストックを使われている方は、後ろの方を突かないように気をつけてください。

七合目最初の花小屋から最後の東洋館まではだいたい1時間程度です。東洋館から下を見ると今まで通過してきた七合目の小屋が見えます。東洋館を越えたところで太子舘が見えてきます。太子舘までの所要時間はここから大体40分ぐらいです。 ここからもずっと岩場が続きますが、しばらく登ると太子舘が一層はっきりと見えてきます。そして最後の休憩を取って階段を登れば太子舘です。階段を登り終わったところに太子舘の看板があります。

すでに歩き始めてから休憩を入れて4時間、最後の階段はきついですが、頑張って登れば今日はここで終わりです。

八 合 目・太 子 舘

八合目・太子舘

太子舘に全員到着したら、番頭から小屋での諸注意の説明があります。その後、順番に館内に入ります。寝床で荷物の整理をして、一息ついた後、「夕食付きのツアーのお客様」は広間で夕食になります。その他のツアーはそのまま就寝になります。

太子館には水道はありません。体を拭いたりするのに、ウェットティッシュがあると便利です。また、下着が汗などで濡れてる時は、体を冷やさないように着替えておきましょう。

次の日の起床時間はだいたい夜の0時ぐらいで、もちろん真っ暗です。外に出ると真夏といえども寒いので着れるものはすべて着て外に出るようにしましょう。

もし体調が悪くなったなどの理由でこれ以上登らない人は、太子舘で日の出まで寝て、御来光を見た後、下山道入口まで番頭が案内しますので、五合目まで各自で下山道を降りることになります。吉田口は登山道と下山道は別の道です。

八 合 目・太 子 舘 ~ 本 八 合 目

八合目・太子舘~本八合目

八合目・太子舘~本八合目

太子館脇の広場の集合場所に全員集まったら、諸注意と行程を確認して出発です。 太子館から次の蓬莱館までの10分ほどは岩場ですが、そこからはまた砂利道になります。ですが道は暗く、広くはないので注意して山側を歩きましょう。

亀岩の脇を通り、途中休憩しながら上の白雲荘を目指します。八合目には山小屋が4軒あり、太子舘、蓬莱館、白雲荘、元祖室と続きます。元祖室を過ぎると、次は本八合目になります。

太子舘から本八合目まで2時間程度かかります。だんだん道が狭くなってくるので注意して歩きましょう。 本八合目の山小屋は富士山ホテル、八合目トモエ館、上江戸屋になります。

ここでは登りの最後のトイレ休憩になります。そのため、トイレは非常に混みますので早めに済ませましょう。

本 八 合 目 ~ 吉 田 口 山 頂

本八合目~吉田口山頂

本八合目~吉田口山頂

本八合目からは、いよいよ頂上に向かって登って行きます。 道は滑りやすい砂利道になり、石もゴロゴロしていて歩きにくくなります。疲労もピークに達しているので、気をつけて歩きましょう。

歩いて20分ほどのところに八合五勺の御来光館があります。 このあたりから、下山道が左側に見えます。 さらに40分ほど歩くと九合目の鳥居に着きます。その上には九合目の焼印所跡もあります。

このあたりから非常に混雑してきて、上を見ても下を見ても行列ができています。 ここから20分ほどで最後の岩場が出てきます。 この頃になると、山中湖の後ろの空が明るくなってきます。 最後の岩場は30分ほどかかりますがこれが最後なので頑張って歩きましょう。

ここは道がきつく、つい休みたくなってしまいますが、ここで休むと道をふさぐことになり、混雑の原因になってしまいます。そのような時は端に寄って道を譲るようにしましょう。岩場から階段になったらもう頂上です。鳥居をくぐって左に曲がれば頂上を示す石碑が建っています。

吉 田 口 山 頂

吉田口山頂

頂上には手前から奥の下山口に向かって久須志神社、山口屋支店、扇屋、東京屋、山口屋本店と並んでいます。 頂上に着いたとたん体が冷えてくるので、小屋の中で何か温かいものを飲んだり、食べたりして体を温めつつ日の出を待ちましょう。

日の出の頃になると周りも明るくなり、眼下には左に河口湖、右に山中湖も見えてきます。

日の出後まもなく集合時間となり、今まで小屋の中で休んでいた人がいっせいに動き出すので、 お手洗い、買い物は日の出前に済ませておいたほうが、限られた自由時間を有効に使えます。

吉 田 口 山 頂 ~ 五 合 目 (下 山)

吉田口山頂~五合目(下山)

吉田口山頂~五合目(下山)

吉田口山頂~五合目(下山)

無事に御来光を見て全員集合したらいよいよ下山です。下山は登りとは違う道を降りて行きます。

下山はひたすらジグザグ道を降りて行きます。30分ほど降りると本八合目に着きます。この先の下山道は小屋もないので、水や食べ物を買う場合はここが最後になります。

本八合目から10分ほど降りると下江戸屋脇の分岐点になります。ここでは必ず左の「山梨県」「スバルライン」「吉田ルート」などと書かれている方に降りましょう。

この分岐点を過ぎるといよいよ下山も今までのような砂利ではなく石がゴロゴロした道になり、歩きにくくなります。頂上を踏んだせいか気が抜けやすく、転倒による捻挫や骨折の事故が多発しています。 また谷側を歩いて石を落として下の人に怪我をさせてしまうという事故も多発しています。 同様に、上からの落石にも気をつけて歩きましょう。

分岐から1時間ほど歩くと緊急避難所に着きます。ここが大体七合目と八合目の中間ぐらいです。ここからさらに1時間ほど歩くと七合目の環境省のトイレに着きます。ここのトイレは混んでいますので、よほどトイレに行きたい方がいない限り通過するガイドが多いようです。ここのトイレで今までのようなジグザグ道は終わり、あとはまっすぐ六合目に降りて行くだけです。

途中に3箇所シェルターがありますが、この近辺は落石が多いので、外を歩かずに、必ずシェルターの中を通るようにしましょう。トイレから馬が待機している馬返しを通って30分程歩くと、登山道との分岐を過ぎ、六合目の安全指導センターに着きます。

六合目からは昨日登った道を降りて行きます。シェルターを通り、20分ほど下ってから、泉ヶ滝の分岐を過ぎると 、最後は登りになります。ここが最後の登りですが、気を抜くと、この付近で迷子になる人もいるので気を抜かず最後まで頑張って歩きましょう。 20分ほど登り、人の気配がしてきたらもう五合目です。

五合目からの帰りは、ほとんどのツアーが途中温泉に入るようです。 温泉に入って昨日今日の疲れを落として帰ってください。

2泊 3日ツアー

ガイド付きツアー

ガイド付きツアー

ガイド付きツアー

2泊 3日ツアーの行程は、五合目を昼過ぎに出発し、1日目は七合目の山小屋に宿泊します。宿泊する小屋はツアーによって違いますが、1日目の所要時間はだいたい 3時間程度です。

2日目は宿泊した小屋で御来光を見てから出発し、1時間半〜2時間ほどで八合目の太子舘に到着します。太子舘では不要な荷物を置き、身軽にしてから山頂を目指します。山頂までは 3時間半〜4時間程度です。

山頂到着後、余力があるメンバーで火口の周りを 1周するお鉢巡りに出発します。お鉢巡りでは郵便局から手紙を出したり、浅間神社奥宮で御朱印を頂いたり、日本最高地点の剣ヶ峰(3776m)に立ち寄ります。お鉢巡りは大体 1時間半〜2時間程かかります。

再度、吉田口山頂に戻ったら下山です。下山道を1時間半ほど降りると、太子館への分岐点に到着し、太子舘に戻ることができます。2日目は太子舘に宿泊します。

3日目の最終日は、日の出前に太子舘を出発し、ほとんどのツアーが下山道で御来光を見ます。ツアーによっては太子舘周辺で見ることもあります。下山道を3時間ほどで五合目に到着します。

2泊 3日ツアーは、夜間に歩くことがないため、1泊のツアーに比べると安全で、気分的にも余裕を持って歩くことができます。また、下山も 2日に分けているので、膝への負担も減ります。

歩くペースは 1泊ツアーと変わりませんが、行程に余裕があるため、平均的に 1泊ツアーよりも登頂率は高めです。

注意事項
本ページの記事をもとに、計画・実施された山行で発生したあらゆる不利益に対し、太子舘は責任を負い兼ねます。

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