山麓探偵団通信 

編集・発行 = 「山麓探偵団」事務局 樋口 裕峯

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寄生火山探査

 九月二十日と二九日の活動は、富士山の造山活動の中で、富士山に数多く発見されてきた寄生火山の火口へと探索しました。

今回の「通信」は、団員レポートを主体にお送りします。


◇ 「団員レポート」  

忙しかった夏休みも終わり、三ヶ月ぶりの山麓探偵団への参加となった。閉じこもりきりの日が続き、とにかく森の空気を吸いたいという思いで参加しました。

いつものとおりのんびりと森の中を歩く.。心が洗われていくようで、心地よい気持ちだ。

この「心地よい気持ち」が全てを忘れさせてくれる。自然との一体感も感じさせてくれる。

この「ここちよい気持ち」を感じる時、ヒトは争うことなく、平和に暮らせると思う。S・Cさん)

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夏休の間、仕事ばかりで過ごしたので、久しぶりの山歩きはとても楽しみでした。

ちょっと雨模様が残念でしたが、それも樹海の風景に色を添えてくれて、趣のある山歩きでした。

一見こんな所は歩けないヨーと見える所も、皆と一緒に一歩一歩と進んでいくと歩けてしまうのですね。

自然の造った穴の底から空を見上げると、何百年もの時間の流れが思いおこされて、自分が今ここに居るということが不思議な気持ちです。

今まさに、戦争が始まるというような時に、このように自然を楽んでいることに複雑な気がします。A・Mさん)

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大昔の噴火口に下りて行くというよりは下山して行くような緊張感と錯覚のまま寄生火山の火口に到着しました。

伊藤団長の言われていた「晴天よりも曇りの方が良い」ということを、すり鉢の底に立ち込めた荘厳な空気を吸い込んで実感しました。

しかし、そこが大昔噴火口であったなど、やはり信じられないほど植物たちが思い思いに岩にしがみつき、あるものは20メートル以上の大木にまで成長し・・・。

火口を後にして、途中でティータイム。コーヒーの香りと紅茶ケーキの味わいで時を忘れかけた時、誰かがぽつんと言いました。「こうして自然の中でボーッとしている時間のなんと幸せなこと」

゛そう、本当に幸せ! ゛

ニューヨークの瓦礫の下で無念の死を遂げた人たちや、飢餓に苦しみながらも難民キャンプに押し寄せる人々のことを思うと、この幸せをもっともっとかみ締めなければなりません。

そしてまた多くの緑や多様な景観の中で生きている我々日本人は、緑や四季に縁が無く、唯一絶対のものしか信じられない人々や、自然よりも経済の発展が重要だと思い込んでいる国の人々の間に立って、多くのことを諭していくべきではないのかと強く思いました。

自然の奥ゆかしさを分りやすい言葉で説明してくださる伊藤団長に改めて敬意を表します。N・Sさん)

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「あみん」でのコーヒーをいただきながらの伊藤さんのお話しは「セミ、鈴虫の鳴き声など」でした。音楽会と思っていた鈴虫は、メスに自分をアピールするため懸命に音を聞かせているとは知りませんでした。

探索は、噴火口です。林では小雨の中、緑のコケが美しい。「タマゴダケは卵のようだ。オレンジのキノコか!」「この空洞が寄生火山の一部か!」と、秋を楽しみながら歩いて行きました。

しかし、すり鉢状になっている噴火口の周りは百m位の山に囲まれているようで、長い年月に木が茂り、足場は小枝、落葉その他マットのようになっていて、歩くどころではありません。「藁をもつかむ」つもりで木や枝にさわるとポキッ!・ポキッ!。いつしか軍手やGパンのひだは真っ黒でした。

歩くというより地面にしがみつくのに精一杯。そして、噴火口へと下りていきました。

噴火口の源には、大きな石が重なり合い、隙間からというより地球の奥からスーッと冷たい風が来ているようです。白大竜王碑がありとても神秘的でした。これが何百年、それ以上の大きな噴火の元と思うと、「すごい所を見た!」と、いつものように無知な私に見せてくださった。伊藤さんには本当に感謝しております。

家で落ち着いて考えたとき「すごい!」と思いました。N・Tさん)

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寄生火山でも。宝永火口とは又全然違い驚きました。

歩く道も結構スリルがあり、氷池白大竜王に着いた時は、雰囲気も素晴らしく、苦労して来た甲斐があったと好い気持ちでした。

途中、溶岩樹型を見ましたが、何百年も前にできたのがそのまま残っているのかと思うと感慨無量でした。

探偵団は、来る度に新しいことを教えていただけますので楽しみです。      (N・Kさん)

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いつも大変ご苦労様です。今回(20日)はあいにくの天気にもかかわらず、二十名近くの参加でしたが、見ていて半数ほどの人はあまり満足できなかった(私もその一人)のではないでしょうか?

学術的には確かに知られざる富士山麓の新たな発見かもしれませんが、あまりに「富士山麓」「樹海」という言葉に囚われすぎると参加してみて肉体的にハードな行程だったと感じる人も出てくるようなコースよりも、もっと楽しみながら歩いていけるような内容を取り入れていただけぬと続いていかないのでは・・・と思いました。

実際、「散歩会」というには、あまりにかけはなれた内容で、帰路はフテクサレ気味の人も出るようなコースではなく、峠を越えたら気持ちのよい景色だった―など、ハイキングに近いものなら年齢差を越えて歩きながらの話もはずむのではと思います。

山麓を探査する内容は、後から思い出し、「気持ち良かった!」「清々しかった!」と言えるようなコースも計画して下さい。

又、毎回重い水や、炊事道具を持ってくる必要にも疑問あり!自分のお弁当、お茶ぐらいは各自用意してくるのが原則ですから、それ以上は必要ないと思います。

高齢の方も、この程度は持って来れると思います。

その分参加費も少なくて済むのではないでしょうか?

今回は、景色も説明も殆ど覚えておりません!  以上。K・Hさん)

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 寄生火山の探索??

寄生といってすぐ思い出すのは小学生の頃のアレです。寄生虫検査=検便

 でも今回は寄生火山だそうで、読んで字の如く何となく意味はわかるけど、もう少し詳しく知りたいなと思ってミニレクチャーを楽しみにしていました。が、虫たちの話。予想外!

 今回行く場所の地形や成り立ちの話をして欲しかったです。

 でも、気を取り直して出発。裏道を抜けてあっという間に現場に到着。ゆっくりと中へ・・・

 途中I夫妻(特に妻)は、キノコに夢中になり、夫のリュックのメッシュのポケットに次々と詰め込む。家に帰ってディズニーワールドでもするのだろうか?当の夫は、そのキノコたちに食卓で再会することがないように心底願っていた。

 しかし、不思議な二人だ・・・

 早めの昼食を終え、火口の上部をぐるりと半周しながら口の中へと進んで行った。が、他の山と違って足元は木の根と浮石。洞窟と苔だらけでフワフワしていて、しかも湿っている。何度も前についたストックが、そのまま三十p程下へ。

 今回は、非常に危険なコースだなと思いました。

 普段山歩きをしない方にとっては、変な汗をかいただろう。私自身緊張しました。

やっと底部に辿り着き、大きな岩の間を進むと奥には小さな社があり、水神様を祀ってあるらしい。急に頭痛がしたので、ふと頭上を見上げてみると、一本の注連縄があり、丁度自分の立っていた場所が境界だったようで、慌てて神域を離れる。

挨拶もなくズカズカと侵入してしまった自分を恥じ、今神域でデジカメのシャッターを押している人達の無事をお願いする。

帰りながら、ここに来た意味を考えてみた。車で乗りつけ、動物達の生活圏で危険なコースを進み、神域に侵入。山麓探偵団で数々の貴重な経験をさせてもらいましたが、富士山や樹海から離れて、山中湖周辺にも、もっと目を向けてみては同でしょうか?S・Iさん)